

水質を適正に検査し、維持することは温浴施設・プール等の問題への対策として欠くことのできないものです。 コストをなるべくかけずに効率的に、水質検査・維持を実現するための方法をここでは公開いたします。

適切な管理を行っていれば通常であれば発生しないものの、管理が不徹底の場合に発生してしまうのが色度のトラブルです。お客様から見た場合、不衛生な印象を与えてしまい印象を悪いものにしてしまうため適切な対策を行うことが重要です。
温浴施設・プール施設での “色度対策”は・・・。 |
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◆藻(も)対策 ◆鉄・マンガン対策 ◆泥・砂対策 ◆有機物対策 |
空気中には、藻類の胞子が無数にあり、雨の日などプールを使用しない時、塩素消毒を怠ると2〜3日で藻が発生します。
一度発生した藻の除去は困難ですので、雨の日でも塩素は切らさないようにしなければなりません。
ところが、この対策を怠ってしまうことなどが原因で水中に藻が発生し始めると、プールの壁がぬるぬるする、水が緑色になるなどのトラブルが発生します。
その場合、疑集剤の使用、または塩素濃度を高くし、ろ過機を連続運転して殺藻処理することで対策することが有効ですが、
これでも解決できない場合は水の入替とプールの壁面等への塩素処理による対策が必要になります。
いずれにしても、換水を行ってしまうと大きなコストが必要となるため、事前の対策を行うことが重要です。
なお、除藻剤を用いれば、プール使用期間中、週1回の投薬で藻の発生を予防でき水質もよくすることが可能です。一回の投入で長期間にわたり、藻の繁殖を防ぐことができ、翌シーズンのプール清掃が簡単になるなどのメリットがあるため、有効に活用することをオススメします。

<事例> 色度対策 - 藻(も)対策
(色度対策 事例1(藻(も)対策)) 寮I社様 : ろ材交換
温浴施設やプールの配管の汚れの原因と、温泉水や地下水に含まれる鉄やマンガンが蓄積してしまったケースが多く見られます。ポンプ内面に鉄やマンガンが付着して機能低下することも多く、浴槽やプールの表面にも鉄が付着し赤褐色に変色するため毎日の浴槽清掃も大変な苦労となってしまいます。
このようなケースに対応するためには、ろ過装置に除鉄・除装置を導入することが最も効果的です。
鉄成分のみの場合には、砂ろ過方式を採用すれば良いのですが、マンガン成分も存在する場合にはマンガンろ材を用いて接触酸化方式にて除去する必要があるためです。
また、温泉水の場合には、多種多様の成分やガス成分が含まれていることもあるため、脱ガス塔を併用して可燃性天然ガスを除去、空気酸化による除鉄促進を行うため塩素注入量の削減をすることも可能です。

<事例> 色度対策 - 鉄・マンガン対策
(色度対策 事例2(鉄・マンガン対策)) 井戸水をご利用のW社様 : ろ材交換
井戸水、河川などを汲み上げて利用している場合には、大量の砂も同時にくみ上げてしまうため、砂の除去処理装置(サンドセパレーター)が必要となります。
一般的に行われている地下水・井戸水・河川からのポンプによる取水では問題は生じないものの、砂の大きさ・比重については、環境等によって異なる可能性があります。
また、どろどろの泥水のように粘度が非常に高い場合には、ろ過が難しくなります。砂の濃度が非常に高く、水分中の固形物が容量の大半を占めるような場合にも、砂の濃度を下げる検討が必要です。
ただし、最適な装置の選定さえ出来れば、利用方法は非常に単純で、地下水をポンプで吸い上げ、サンドセパレーターに通水するだけで、水の中の砂や砂利の除去が可能となります。
一般的な地下水などに含まれる砂の場合では、98%までのろ過が期待できます。
様々なケースに対応するためにはノウハウが必要になるため、知識を持った専門家に業務を依頼することをオススメします。

有機物が残存することで色度に影響が出るケースは、ろ過装置のろ過機能もしくは投薬する薬品が不十分なことが原因と考えられます。
なぜなら、通常であれば水中に浮遊うしている微細な粒子【有機物)を凝集剤により集めて固まりにすることでろ過することが出来るはずなのですが、それができていないためこのような結果となってしまっているためです。
それ以外には、水流分布が悪い箇所、即ち、よどみが生まれている箇所が生まれ、そこに汚れが溜まってしまっていることも考えられます。汚れたプール水が確実にろ過装置にて処理され、さらに塩素濃度が均一になるプール水の流れが得られることが必要ですが、浴槽・プール内であまり水が流れていない箇所(死水域)が存在しますと、汚れが蓄積し、雑菌が増殖してプールの清澄化を妨げてしまうのです。
いずれのケースにしても、専門的な知識に基づいて原因を解明し対策を講じる必要がありますので、いち早くご相談なさることをオススメします。

(色度対策 事例1(藻(も)対策)) 寮I社様 : ろ材交換
【発生トラブル】
時間が経過しても水がきれいにならず、どことなく緑がかった藻(も)のような色が発生し困っていた。他社のメーカーのろ過装置を使っていることもあり、それまでは他社メーカーの下請けのサービス会社にメンテナンスをお願いしていた。けれども、問い合わせ後のレスポンスが遅く、十分なノウハウが確立できているとは言いかねる状態であったため、今回の問題を機に他社メーカーであるものの試しに弊社に問合せを行っていただいた。
【提案内容】
【成果(BEFORE,AFTER)】
■BEFORE
従来と同じように管理を行っていたものの、以前のように水質が回復・安定しなくなってしまっていた。加えて、どことなく緑がかった色が発生し始めてしまっていた。

■AFTER
【ポイント−ろ材交換のタイミング】
(色度対策 事例2(鉄・マンガン対策)) 井戸水をご利用のW社様 : ろ材交換
【発生トラブル】
以前から同じ井戸水を利用しているにもかかわらず、徐々に水が赤茶けた色が溶け込むようになり、汚くなったとは実感していた。けれども、何が原因かは分からず対策を行うことが出来ない状態であった。
【提案内容】
【成果(BEFORE,AFTER)】
■BEFORE
井戸水が以前に比べて、やや汚くなってしまっているものの、日々目に見えて変化があるわけではなかった。そのため、特に気には止めてはいなかった。

■AFTER
【ポイント−鉄分・マンガンの除去】
