

水質を適正に検査し、維持することは温浴施設・プール等の問題への対策として欠くことのできないものです。 コストをなるべくかけずに効率的に、水質検査・維持を実現するための方法をここでは公開いたします。

水質管理を適正に行っていたとしても場合、長期的に顕在化してくるトラブルが付着物でありスケールです。
プール、温浴施設をご利用になられるお客様から見ると印象が悪く、満足度にも大きく影響するため、しっかりとした対策を行うことが重要です。
温浴施設・ プール施設での “付着物・スケール対策対策”は・・・。 |
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◆有機物対策 ◆錆(さび)対策 ◆カビ対策 |
スケールとは魚のうろこから来た言葉で、鉄材、特に鉄管の内側、ボイラーや熱交換器の内壁などにつく付着物のこと。
スケールは酸化鉄や炭酸カルシウム等の厚い金属酸化物の被膜で、流量の低下や熱伝導率の悪化等を引き起こし、器具の故障の原因になります。また、送湯管などの配管設備等に付着しているため、温水の輸送も困難にしてしまいます。
■対策方法 ・・・スケール防止剤
カルシウムは温泉水中で二酸化炭素と共に加圧された状態で重炭酸カルシウムとして溶けていますが、温泉水が地上に出てきて、二酸化炭素が水中から逃げると重炭酸カルシウムは分解され、炭酸カルシウムとして沈殿します。普通は灰色や白色で硬く付着しますが、鉄やマンガンを含んで赤褐色や黒褐色になる場合もあります。 当社のスケール防止剤はこの炭酸カルシウムの結晶を微細な球昌多次粒子に変化させるため配管設備等のスケールの付着を激減させます。また核の形状を球形にすることにより、スケールの成長が抑制され、浴槽やタイル等のスケール性汚れも激減させることが出来ます。



<事例> 付着物・スケール対策 - スケール対策
(付着物対策 事例1(スケール対策)) 温浴施設A社様 : スケール対策実施
錆の発生がわかるケースは大きく分けて二つです。
一つは目に見える部分に錆が付着している場合。そしてもう一つは、錆の溶け込んだ水や錆の粒子が蛇口などから出てきてしまう(赤水の発生)場合です。
どちらにしても難儀なことには変わりありませんが、大きな問題となるのは後者の水に溶け込んでしまう場合です。これは、配管や給湯設備の管材から、鉄、銅、亜鉛等の金属類が水に溶けることが原因となります。特に、配管中の水の停滞時間が長い場合に、この現象が見られます。
開栓時にしばらく捨水してから使用するか、給水管等の腐食が進んでいる場合は布設替えが必要になってしまいます。
このような状態になると大規模な補修のためのコストも高額なものとなってしまうため、事前に予兆を把握するための定期的な配管診断を行うことが重要です。

<事例> 付着物・スケール対策 - 錆(さび)対策
(付着物対策 事例2(バイオフィルム対策)) 寮B社様 : 配管診断を実施
カビの中には発ガン性を持つもの、あるいはぜん息を引き起こすものがあることなどは意外に知られておりません。
病院で死亡する患者の10%はカビが原因していたこと、さらにその比率も年々増えてきている事が、日本医真菌学会により発表されています。カビによる病気は、カビそのものによる場合、または、カビの代謝産物(カビ毒)による場合とか考えられていますが、いずれにしても、緩慢ながら着実に身体を蝕み、気づいた時には手の施しようがないという場合が多いそうです。それだけに、発生したカビを取り除くことよりも、まず発生を防ぐことが先決と言えるでしょう。
また、温泉に浸かると気分もゆったりして、体の芯から癒されますが、その場所が汚れていたり、カビが発生していたりすると良い気分も台なしにしてしまいます。
せっかく集客したお客様をちょっとしたことで失ってしまっては元も子もありません。清潔さはお客様のリピートにつながりますので、しっかりとした対策をしていくことが重要です。
カビが既に発生している場合には、まずカビ取り・漂白剤が必要です。まずはカビのない、すっきりしたきれいで快適な環境を回復しましょう。
その上で、仕上げ面のカビ菌・ダニ、雑菌を死滅させる防カビ材を用いることでカビの発生を防ぎましょう。仕上げ内部に防カビ成分を浸透させ、固着することで効き目が持続する物を選べば、撥水性と通気性効果で水分の浸透を防止し、結露を緩和することも可能です。


(付着物対策 事例1(スケール対策)) 温浴施設A社様 : スケール対策実施
【発生トラブル】
掃除には気を払って行っているものの、温泉の浴槽の汚れが目立つようになってきてしまった。施設の機能低下(送湯ポンプや熱交換器、ボイラー等の機能低下) が気になるようになってきた。具体的にどこが原因かはわからないが、装置全般について詳しそうだということで問い合わせを受けた。
【提案内容】
【成果(BEFORE,AFTER)】
■BEFORE
鉄分が含まれた赤褐色、もしくは黒褐色縞が浴室内にこびりついてしまっていた。また、ろ過装置の内部はろ過装置のろ層や配管の内部にこびりつき、水が流れにくくなってしまっていた。

■AFTER
【ポイント−スケール】
@イオウ質のもの
最も代表的なものが草津温泉で採取される湯の花です。温泉中の硫化水素が酸化されて不溶性のイオウとなって析出・付着したものでイオウ細菌などが関係することもあります。
Aカルシウム(石灰)質のもの
多くは灰色〜白色で硬く付着したり、時には鉄分が含まれ赤褐色〜黒褐色の縞、層状になります。
B鉄質のもの
鉄を含む微酸性〜中性の温泉では浴槽内が茶褐色に濁り、浴槽壁やタイルに付着しているのが見受けられます。 また、まれに硫化水素と鉄が結合して硫化鉄になり、黒い沈殿を生成することもあります。
(付着物対策 2 事例(バイオフィルム対策)) 寮B社様 : 配管診断を実施
【発生トラブル】
入寮者が帰省し寮が閑散とする時期に年に一度の大掃除を実施することにした。特に、風呂周りの汚れ・傷みが激しいためメンテナンスして欲しいが、普段依頼しているメンテナンス会社ではらちが明かないということで、ということで問合せを受けた。
【提案内容】
このまま放置してしまっていたら、レジオネラ属菌発生の温床となるため、配管洗浄の実施を提案した。
今後、湯あか(有機物)の膜(バイオフィルム)の発生を抑えるために薬品の定期的な投薬もあわせて提案を行った。
【成果(BEFORE,AFTER)】
■BEFORE
洗浄前であることもあり、堆積した湯あか(有機物)の膜(バイオフィルム)がべっとりとこびり付いてしまっていた。


■AFTER
また、今後、定期的な薬品の投薬により、湯あか(有機物)の膜(バイオフィルム)の発生スピードも緩やかにする事が出来るようになった。
【ポイント−メンテナンスについて】
また、公的機関の場合、ビルメンテナンス会社などの既に指定の管理業者が入っているケースもある。
確かにコストの削減にはつながるものの、専門的な知識がないままにメンテナンスを行うことが多いのも確かであり、不適切なろ材の選定してしまうなど後々重大なトラブルを招いてしまうことも多い。
