

レジオネラ属菌の感染源にはどのような場所が挙げられるのでしょうか?レジオネラ属菌は自然界だけでなく、冷却塔や温泉、加湿器など人工の環境においても条件によっては異常繁殖します。レジオネラ属菌の危険なポイントをあらかじめ把握し、しっかりとしたレジオネラ属菌対策を行うことが重要です。
レジオネラ属菌の感染経路として、最も注意するべきなのがレジオネラ属菌が繁殖しやすい条件がそろった温浴施設や温泉です。いくつかのポイントを押えておくことでレジオネラ属菌の発生原因を未然に取り除くことができます。そのため、事前にしっかりとしたレジオネラ属菌対策をして、レジオネラ属菌の発生を防ぎましょう。
温泉・温浴施設での“レジオネラ属菌対策”は、どうすればよいのか・・・
危 険 箇 所 |
■循環式浴槽 |
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循環式浴槽とは、ろ過(濾過)装置等を使用し水をろ過することが出来、節水の効果もあることから、様々な場所(レジャー施設、温浴施設等)で導入されています。しかし、この循環式浴槽は水の入れ替えが少なく、十分な水質の維持や管理ができていない場合、レジオネラ属菌が繁殖するリスクが非常に高くなります。 | |
■ジャグジー | |
ジャグジーは、噴流によるマッサージ効果が好まれ多くの温浴施設やレジャー施設に導入されています。けれども、不特定多数の人が入るお湯を再利用している場合、レジオネラ属菌が繁殖しやすいのが難点です。さらに、浴槽のお湯と異なりジャグジーはその噴流からエアロゾルを発生させやすいため、レジオネラ属菌が肺に吸い込まれてしまうリスクも高いのです。 | |
■連通管 | |
水位計などの水は、浴槽の水を抜いても抜ききれないため、そこでレジオネラ属菌が発生しやすい。対処方法は、薬剤や高圧洗浄などで対処することができます。 |
対 処 方 法 |
■塩素によるレジオネラ属菌の殺菌 | |
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塩酸殺菌はレジオネラ属菌に対して一般的に行わわれる対策で、レジオネラ属菌の殺菌効果に優れています。ただし、機器や配管の腐食を促進させてしまうこと、塩素濃度が高いと臭いや肌のカサツキ等が起きてしまうこと等が難点です。そのため、適切な塩素濃度管理装置などを導入し、適切な管理を行うことが重要です。 | ![]() |
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■配管洗浄によるレジオネラ属菌対策 | ||
バイオフィルムに付着したレジオネラ属菌は、バイオフィルムにより塩素などの薬剤から守られた状態になっているため、薬剤による効果は期待できません。そのためレジオネラ属菌殺菌のためにはバイオフィルムを除去しなくてはなりません。バイオフィルムは配管内に協力に付着しているため、バイオフィルムの除去には専門の配管洗浄が必要となります。 | ![]() |
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■UVによるレジオネラ属菌の殺菌 | ||
殺菌作用のある紫外線を用いたレジオネラ属菌対策です。塩素殺菌と異なり、臭いや身体への刺激、有害物質が発生する心配をせずにレジオネラ属菌の殺菌が可能です。 ただし、薬剤によるレジオネラ属菌の殺菌とは異なり、効果が後々まで残らないため、レジオネラ属菌の殺菌性が難点です。なお、塩素との併用を必ずして下さい。 |
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■オゾンによるレジオネラ属菌の殺菌 | ||
強力なオゾンの力でレジオネラ属菌を酸化させて殺菌するという方法です。塩素臭や身体への悪影響がないレジオネラ属菌の殺菌方法です。薬剤による殺菌とは違い効果が後々まで残らないため、レジオネラ属菌の殺菌持続性が難点です。なお、塩素との併用を必ずして下さい。 | ![]() |
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■塩素以外の薬剤によるレジオネラ属菌の殺菌 | ||
塩素以外にもレジオネラ属菌殺菌用の薬剤はあります。専用の薬品であるため人や環境にやさしく、塩素剤で効きにくいアルカリ泉、薬湯等でもレジオネラ属菌の殺菌効果が確認されていて、残留効果があります。高濃度で利用すればレジオネラ属菌の配管洗浄剤としても利用できます。塩素剤のように現場で濃度測定が出来ないのが難点です。 | ![]() |
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■高濃度塩素によるレジオネラ属菌の殺菌 | ||
【高濃度塩素循環工程】 高濃度塩素洗浄工程がはじまると、原水切替弁が【濾過装置内】側を向きます。浴槽からの水の吸込みをやめ、濾過装置内部の水だけをサブ循環します。このとき、塩素注入装置が作動して塩素を注入し、濾過装置内の塩素濃度を高濃度(10ppm程度)にします。 【高濃度塩素逆洗工程】 高濃度塩素循環工程が終了すると、原水切替弁が【浴槽】側を向きます。浴槽からの水を吸込み、濾過装置内部の高濃度塩素水を逆洗排水します。このとき、中和剤注入装置が作動して、排水中の塩素濃度を中和します。 【循環洗浄工程】 高濃度塩素逆洗工程が終了すると、原水切替弁が【濾過装置内】側を向きます。浴槽からの水の吸込みをやめ、濾過装置内部の水だけをサブ循環します。このときは塩素注入装置は動きません。装置内部のすすぎに相当します。 【循環排水工程】 循環洗浄工程が終了すると、原水切替弁が【浴槽】側を向きます。浴槽からの水を吸込み、濾過装置内部の洗浄水を排水します。循環排水工程が終了すると、通常の濾過運転にもどります。 【高温洗浄工程】 高温洗浄工程がはじまると、原水切替弁が【温水】側を向きます。浴槽からの水の吸込みをやめ、濾過装置内部の水だけをサブ循環します。 このとき、高温設定中の温度設定まで、濾過装置内部の水温を上昇させます。 【高温逆洗工程】 高温洗浄工程が終了すると、原水切替弁が【循環水】側を向きます。浴槽からの水を吸込み、濾過装置内部の高温水を逆洗排水します。 【循環洗浄工程】 高温逆洗工程が終了すると、原水切替弁が【温水】側を向きます。浴槽からの水の吸込みをやめ、濾過装置内部の水だけをサブ循環します。このときは温度上昇機能は働きません。装置内部のすすぎに相当します。 循環洗浄工程が終了すると、通常の濾過運転にもどります。 |
<事例>レジオネラ属菌 温泉・温浴施設での対処事例
(レジオネラ属菌対策 事例1) 温泉・温浴施設A社様 : 配管洗浄
(レジオネラ属菌対策 事例2) 温泉・温浴施設B社様 : 配管洗浄
レジオネラ属菌の感染経路の1つとして、貯湯槽や冷却塔が挙げられます。なぜなら、貯湯槽や配管内にお湯が貯まっていると、そこでレジオネラ属菌が増殖してしまいますし、冷却塔は冷却水に有機物が増殖しレジオネラ属菌が増殖しやすくなるためです。しっかりとした対策を行いレジオネラ属菌の発生を防ぎましょう。
貯湯槽・冷却塔での“レジオネラ属菌対策”は、どうすればよいのか・・・
危 険 箇 所 |
■貯湯槽 |
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貯湯槽の温度が低い場合(通常60℃以上に保つ必要がある)、レジオネラ菌は殺菌処理されずに生き続けてしまいます。また、貯湯槽や配管内にお湯が滞留してしまった場合もレジオネラ属菌は増殖してしまうと考えられます。 | |
■冷却塔 | |
冷却塔は、外気を取り込むために屋外に設置されています。外気に冷却水が接触することと、補給水が補給されにくいため冷却水が濃縮され、有機物等が増殖しレジオネラ属菌も増殖しやすくなってしまいます。 |
対 処 方 法 |
<貯湯槽のレジオネラ属菌対策> | |
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■貯湯槽内の温度管理によるレジオネラ属菌対策 | ||
貯湯槽での、日常のレジオネラ属菌対策として、貯湯槽内の温度を60度以上に保つことが重要である。また年に1度は清掃と塩素による殺菌を行うことが大切です。 | ||
<冷却塔のレジオネラ属菌対策> | ||
■薬剤によるレジオネラ属菌の殺菌 | ||
冷却塔のレジオネラ属菌対策として、薬剤の対処方法があります。 冷却設備を停止させること無く、冷却塔、冷却水管の洗浄を実施あうる薬剤です。 効果としては、冷却塔と冷却水管のバイオフィルムを剥離、冷却効率の向上があり、ユーティリティの停止も必要です。 |
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■UVによるレジオネラ属菌の殺菌 | ||
殺菌作用のある紫外線を用いたレジオネラ属菌対策です。塩素殺菌と異なり、臭いや身体への刺激、有害物質が発生する心配をせずにレジオネラ属菌の殺菌が可能です。 |
<事例>レジオネラ属菌 貯湯槽・冷却塔での対処事例
(レジオネラ属菌対策 事例3) 寮(給水塔)C社様 : 高圧洗浄と洗浄後の薬品処理
レジオネラ属菌のリスクの高い場所として、以外に知られていないのがジャグジープールです。ジャグジープールは色々な人が出入りし水の交換頻度が少ないのです。正しい知識を持って水質の管理を行うことで、レジオネラ属菌を防止しましょう。
ジャグジープールでの“レジオネラ属菌対策”は、どうすればよいのか・・・
危 険 箇 所 |
■ジャグジープール |
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ジャグジープールは、必然的にレジオネラ属菌やエアロゾルが発生しやすい環境の1つです。ジャグジープールに入る方の体に付着した有機物がレジオネラ属菌が増殖するための栄養源なってしまうことに加え、レジオネラ属菌は、自然界の水環境には多く生息しているため、外からレジオネラ属菌が入ってくる危険性が高いだけでなく、高温でのレジオネラ属菌の殺菌処理も難しいです。そして、レジオネラ属菌が配管にこびりつくとバイオフィルムを形成し、菌が保護され塩素剤などの殺菌剤が効かなくなってしまいます。レジオネラ属菌の殺菌のためには、生物膜の発生を防ぐことも大切なのです。 |
対 処 方 法 |
学校やプール施設のジャグジープールを運営する場合、県ごとに定めた水質基準やろ過・消毒などにおける管理方法がありますので、それに沿ったレジオネラ属菌対策を行いましょう。特に塩素でレジオネラ属菌の殺菌を行う場合には、薬剤の使用量に注意します。誤った使い方をすると、異臭をはなったり、お客様への不快感を与えかねません。また、レジオネラ属菌が生物膜を形成してしまうと塩素のレジオネラ属菌の殺菌効果が全く作用しなくなりますので、生物膜が形成されないよう、定期的にジャグジープールや配管設備などの清掃を行いましょう。 | |
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■塩素によるレジオネラ属菌の殺菌 | ||
塩素殺菌はレジオネラ属菌に対して一般的に行われる対策で、レジオネラ属菌の殺菌効果に優れています。ただし、機器や配管の腐食を促進させてしまうこと、塩素濃度が高いと臭いや肌のカサツキ等が起きてしまうこと等が難点です。そのため、適切な塩素濃度管理装置などを導入し、適切な管理を行うことが重要です。 | ![]() |
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■配管洗浄によるレジオネラ属菌対策 | ||
バイオフィルムに付着したレジオネラ属菌は、バイオフィルムにより塩素などの薬剤から守られた状態になっているため、薬剤による効果は期待できません。そのためレジオネラ属菌殺菌のためにはバイオフィルムを除去しなくてはなりません。バイオフィルムは配管内に協力に付着しているため、バイオフィルムの除去には専門の配管洗浄が必要となります。 | ![]() |
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■自動残留塩素コントロールユニット(残留コント君) | ||
ジャグジー・プールなどの遊離残留塩素を連続測定するローコストで使いやすい自動残留塩素濃度コントロールユニットです。残留塩素計の他、塩素タンク・ポンプ、制御部がユニット化されているので。既存施設に据え付けるだけで、レジオネラ属菌対策などに安定した測定・制御が行えます。 | ![]() |
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■電解次亜塩素水生成装置(電解ソルト君)によるレジオネラ属菌の殺菌 | ||
塩水を電気分解して、生成された電解次亜塩素散水は、通常の次亜塩素薬剤に比べ、強力な酸化力と殺菌力で有機物の分解力が高い。また塩素臭も軽減され、肌・目・鼻への刺激も抑制され、トリハロメタンの生成も少なく、人に優しい水になります。 | ![]() |
<事例>レジオネラ属菌 ジャグジープールでの対処事例
(レジオネラ属菌対策 事例4) ジャグジープールD社様 : 配管洗浄
噴水や親水池、人工の滝などの水果施設も実はレジオネラ属菌の危険がいっぱいです。なぜなら、噴水や親水池、人工の滝などではエアロゾルが飛散しているためです。エアロゾルの水滴の中にレジオネラ属菌が含まれていると、レジオネラ属菌を肺に吸引しやすくなり、レジオネラ感染症にもかかりやすくなってしまうためです。そのため、施設の管理者様は万が一のケースがないように、レジオネラ属菌に対して対策をしておくことが重要です。
噴水・人口滝・親水池での“レジオネラ属菌対策”は、どうすればよいのか・・・
危 険 箇 所 |
■噴水・人口滝・親水池 |
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子供やお年寄りの好きな噴水や親水池は家の近くの公園や町の広場など様々な所にあります。また、郊外の少し規模の大きな自然公園などに行けば、人工の滝などもよく目にします。そうした場所で特に危険なのがレジオネラ属菌の溶け込んでしまったエアロゾルが飛散してしまうことです。 エアロゾルは、目に見えないほど細かな粒の水滴のことで、この水滴にレジオネラ属菌が含まれている場合、それを肺に吸引しやすくなり、レジオネラ属菌が原因のレジオネラ感染症にかかりやすくなってしまいます。特に、免疫力の小さな子供やお年寄りの場合は非常に危険性が高いため、注意が必要です。 そのため、噴水、人工滝、親水池などのような水景施設で、エアロゾルが飛散する恐れのある場所では、しっかりとレジオネラ菌対策を行いましょう。 また屋外における塩素濃度管理は、気温は日光などの諸条件で塩素濃度管理が難しいので、塩素計などにもよる塩素濃度管理をしっかりやりましょう。 |
対 処 方 法 |
基本的には、水景施設を作る場合、エアロゾルがあまり発生しない水景施設を選択することが何よりレジオネラ属菌対策として重要です。そして、レジオネラ属菌が繁殖しないよう水質を維持するため水を循環・ろ過・消毒させレジオネラ属菌対策のための設備の導入も必要です。 また、レジオネラ属菌が繁殖しないよう定期的に水質検査や清掃を行いましょう。水景施設を設計する場合、このように管理方法を取り決めることでレジオネラ属菌の増殖を防ぐこともできるのです。 |
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■塩素によるレジオネラ属菌の殺菌 | ||
塩酸殺菌はレジオネラ属菌に対して一般的に行わわれる対策で、レジオネラ属菌の殺菌効果に優れています。ただし、機器や配管の腐食を促進させてしまうこと、塩素濃度が高いと臭いや肌のカサツキ等が起きてしまうこと等が難点です。そのため、適切な塩素濃度管理装置などを導入し、適切な管理を行うことが重要です。 | ![]() |
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■電解次亜塩素装置によるレジオネラ属菌の殺菌 | ||
ジャグジー・プールなどの遊離残留塩素を連続測定するローコストで使いやすい自動残留塩素濃度コントロールユニットです。残留塩素計の他、塩素タンク・ポンプ、制御部がユニット化されているので。既存施設に据え付けるだけで、レジオネラ属菌対策などに安定した測定・制御が行えます。 | ![]() |
<事例>レジオネラ属菌 噴水・人口滝・親水池での対処事例
